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●妊娠と薬

妊婦さんイラスト
Q1 妊娠週数はどのように数えるの?
Q2 妊娠期間中のいつ薬を飲むと、危険度が高いの?
Q3 妊娠の可能性が少しでもあったら、薬を飲んだらいけないの?

Q1 妊娠週数はどのように数えるの?
A1 最終月経の始まった日を0週0日とし、0週6日の次が、1週0日になります。
分娩の予定日は40週0日になります。
妊娠何ヶ月、という場合には、30日が1ヶ月ではなく、4週間が1ヶ月と計算します。0週0日から3週6日までが妊娠1ヶ月、4週0日から7週6日までが妊娠2ヶ月となります。28日周期の月経の場合、排卵があるのは、通常月経開始日より14日目です。妊娠週数は、最終月経の開始日を0週0日と数えますので、排卵までは絶対に妊娠している状態にはありませんので、実際は妊娠1週6日頃までは妊娠というのは矛盾しますが、最終月経から数えるのが一番一般的に行われています。これとは別に、受精をした日から数えるのを胎齢といいます。
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Q2 妊娠期間中のいつ薬を飲むと、危険度が高いの?
A2
妊娠月数 1ヶ月 2ヶ月 3ヶ月〜4ヶ月 5ヶ月〜10ヶ月
妊娠週数 10 11 12 13 14 15 16 17 39
最終月経開始日からの日数 0↓


13
14

20
21↓
27
28↓
34
35↓
41
42↓
48
49↓
55
56↓
52
63↓
69
70↓
76
77↓
83
84↓
90
91↓
97
98

104
105↓
111
112

118
119

125
    273

279
服用の危険度 無影響期
(0〜27)
絶対過敏期
(28〜50)
相対過敏期〜比較過敏期
(51〜84)〜(85〜112)
潜在過敏期
(113〜出産日まで)
奇形について 奇形は起こらない 一番注意が必要 まだまだ注意して 奇形はなくなっていくが、胎児への影響はあるので注意

薬の服用は、妊娠期間のいつ薬を服用したかによって、胎児への危険の度合いが違います。
1.妊娠3週まで:胎児の奇形はないと考えられる。ただし、薬に残留性があるもの(風疹生ワクチンや金チオリンゴ酸ナトリウムというリウマチ剤など)は注意が必要。
2.妊娠4週〜7週末まで:奇形に関し一番危険な時期。胎児の重要な器官(中枢神経、心臓、消化器、四肢など)が発生、分化する時期であるためです。
3.妊娠8〜15週末まで:重要な器官の形成は終わっているが、性器や口蓋はまだ終わっていないので、まだ注意が必要な時期です。
4.妊娠16週〜分娩まで:この時期には奇形の心配はなくなります。ただし、奇形以外の薬の影響(副作用)があります。この時期には薬は胎盤を通過して胎児に移行します。薬により胎盤を通りやすいものと通りにくいものがありますが、一部の薬を除いて薬は胎盤を通過します。例えば妊娠後期では、解熱鎮痛消炎剤が胎児の循環に危険な悪影響を及ぼすことがあります。
こうしてみると、当たり前かもしれませんが、妊娠4週以降は危険度に違いはありますが、薬は飲まないに越したことはありません。服用しなければならない場合は必ず医師の指示のもとに飲むことが大事です。ただ逆に、一度や二度の薬の服用で、全く心配ないのに、必要以上に心配をしすぎてしまう場合も多いようです。

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Q3 妊娠の可能性が少しでもあったら、薬を飲んだらいけないの?
A3 例えば、風邪をひいた場合などで言うと、次の月経がくる頃になったら、できるだけ月経が来るまで、つまり妊娠が否定されるまで、薬を飲まないようにすると安心です。月経予定日を過ぎて月経がまだなら、薬は飲まないことが安全です。病院の薬だけでなく、街の薬局で売っている薬も、飲まないことが安全です。
それは最終月経日から28日たった頃からが一番危険なときだからです(Q2参照)。最終月経日から28日目というと、次の月経がくる頃です(妊娠していれば、妊娠4週という時です)。ですから、多くの場合、妊娠に気がつかないで薬を飲んでしまうことにもなります。こんな時、風邪をひいたりすると、解熱鎮痛薬や風邪薬を飲んでしまい、その後、月経がなく、あとで妊娠がわかり、あの時薬を飲んでしまった・・と心配をするケースがとても多いようです。統計的にも、妊娠中のいつ薬を飲んでいるかを見ると、一番危険な絶対過敏期とされる28〜50日までが一番多く飲まれています。つまり、妊娠に気づかないために薬を飲んでいます。飲んでいる薬の内容では、解熱鎮痛消炎剤、総合感冒剤、抗生物質が上位を占めています。誰でも妊娠していれば、むやみに薬を飲むのは控えると思いますが、月経が遅れるまでは、妊娠?と思わないことが多いので、薬のことまでは考えないものです。
理論的には、一部の例外を除き、最終月経日から28日目までは、薬を飲んでも奇形という点では、問題はありません。ただ、その後が、突然一番危険な時期になってしまうので、ちょっと計算違いや勘違いをすると心配なことになってしまいます。
ただし、一度や二度薬を飲んだからと言って奇形になる可能性が増える、ということは(薬によりますが多くの場合)ほとんどない、と考えられます。ただ、出産までの約280日の間、「妊娠に気づかずに薬を飲んでしまったので心配」などという無用の心配をしないですむように、妊娠の可能性が少しでもあれば、否定されるまで、不要の薬は飲まないような心がけが必要ではないかと思っています。
妊娠中の服薬については産婦人科医に相談していただきますが、少なくても、薬を飲んだからといって安易な人工中絶をするのは避けるべきです。

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