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●薬の飲み方

Q1 食後30分とは食事の後ちょうど30分のこと、それとも30分以内の事?それから、食間って食事の間のこと?
Q2 薬の服用時間の意味って?
Q3 頓服薬っていつ飲むの?
Q4 薬を水なしで飲んではいけないの?
Q5 錠剤を割って飲んだり、カプセルをはずして飲んでも良い?
Q6 薬を飲み忘れた。今から飲むか、とばしてしまうか、次回に倍飲むのか?
Q7 薬を包装(PTP包装)からはずして飲むこと、という注意を見ましたが、包装のまま飲んでしまうことなんて実際にあるの?
Q8 赤ちゃんに薬を飲ませる良い方法は?



Q1 食後30分とは食事の後ちょうど30分のこと、それとも30分以内の事?それから、食間って食事の間のこと?
A1 食後30分は、食事の後30分後、といわれる事があるかもしれませんが、30分以内でもいいし、あまりこだわる必要はありません。どちらでも都合の良いときに飲んでもらって問題ありません。食間は、食事のおよそ2時間後のことをさします。もちろん、食事をしながら飲むわけではありません。
薬の服用時間には、主に、次のようなものがあります。
・食前:食事のおよそ、30分前に飲みます
・食直前:食事の直前に飲みます
・食直後:食事のすぐ後に飲みます
・食後30分:食事のおよそ、30分後(または以内)に飲みます
・食間:食事のおよそ、2時間後に飲みます
・就寝前:寝るおよそ、30分前に飲みます
ただしあまり「30分」などにこだわる必要はありません。正確に30分でないといけない訳ではありません。時間が多少ずれても、飲み忘れない事の方が大切です。

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Q2 薬の服用時間の意味って?
A2 ・食前:胃は空っぽの状態です。胃が空だと一般的に薬は速く吸収され、速く効果を現します(例外もあります)。その代わりに胃を刺激しやすく、胃を荒らしやすくなります。食前に飲む薬には、食べ物が胃にあると吸収が良くない、ただし、胃を荒らすことも少ない薬(漢方薬など)、糖尿病の血糖値を下げる薬(食後に血糖値が上がるので、食前、または、食後に飲むことが多い)、食欲を増進させる薬、などがあります。
・食直前:医薬品の添付文書に服用が食直前と記載されているのは、食後の過血糖改善剤である、グルコバイ、ベイスンの2つです。この薬は、食後に飲んでも血糖値の上昇を抑えるのが間に合わないので、この服用時間を守る必要があります。
・食直後:胃の中に食べたものが一番多くある状態です。食べ物があるので、薬はゆっくりと吸収され、効果が現れるのが遅くなります(薬の中には、逆に、食直後の方が、吸収が良いものもあります)。そのかわりに、胃を荒らすことが少ないのです。食直後に飲む薬は、多くは胃障害を起こしやすい薬です。食後30分に服用するような薬でも、胃を荒らすことがあれば、薬の吸収は遅くなりますが、食直後に飲むと良いでしょう。
・食後30分:胃の中は、まだまだ食べたものが多くある状態で、薬はゆっくりと吸収されます。食直後ほどではありませんが、胃を荒らすことは少ない状態です。内服薬の多くは、食後30分と指示されます。これは、比較的胃を荒らさないということと、食後とすることで薬を飲み忘れないようにするためです。30分というのは、目安であって、正確に30分である必要はありません。飲み忘れるようでしたら、食事のすぐ後でも結構です。1日3回飲む薬であれば、食事を3回しなくても、食事をするような時間に、3回飲んで下さい。つまり、だいたい均等に、薬を分けて飲むということです。
食間(食後2時間):食間といっても、食事をしながら飲むということではなく、食事と食事の間、という意味で、食後2時間くらいたった時をいいます。食事と食事の間、というと、厳密には、2時間より長いのですが、胃の中は、食べたものがなくなり、食前と同じような空っぽの状態になります。食間の指示の薬は少ないのですが、漢方薬のように、吸収されにくく、胃を荒らしにくい薬(漢方薬は食前でも、食間でも自分の飲みやすい方で良い)や、胃潰瘍の薬で、胃粘膜を保護する薬は、食間に飲むように指示されることがあります。
就寝前:就寝前に飲む薬は、食前や、食後の場合と違って、胃の中の状態とは関係ありません。就寝前に飲む薬には、下剤(寝る前に飲むと翌朝便通がある)や、睡眠薬などがあります。また、胃酸の分泌をおさえる胃潰瘍の薬(胃酸の分泌は寝ている時間に多い)、喘息発作を予防する薬も、就寝前に飲むことがあります。
これ以外にも、何時と何時など、時間を医師が指定する場合もあります。
薬の服用時間は、いろいろありますが、薬の袋に指示された服用時間がどうしてもその時間に飲むのが不都合があったり、忘れてしまう、などということがあれば、医師または薬剤師に相談して下さい。もちろん、不便でも服用時間を守るものもありますが、他の時間に変えられることもあります。無理にその薬にとって一番理想的な服用時間を求めるよりも、ともかく薬を飲むことが大切です。

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Q3 頓服薬っていつ飲むの?
A3 鎮痛剤:頭痛、歯痛、偏頭痛、腹痛、けがの痛みなど、痛みがある時に飲みます。次に飲むときまで、5〜6時間位、間をあけて下さい。鎮痛剤は、多くは解熱作用もあります。ただし、偏頭痛、腹痛の薬には、解熱作用はありません。
解熱剤:目安として、38.5度以上の熱があるときに飲みます。次に飲むときまで、5〜6時間位、間をあけて下さい。解熱剤はほとんどが、鎮痛作用もあります。
下剤:便秘の時に、寝る30分位前に飲みます。ただし、すぐに薬に頼るよりも、食べ物(繊維の多い野菜やくだもの)や、運動により、薬を飲まずに排便できるように心がけることも大事です。
睡眠剤:眠れないときに、寝る30分位前に飲みます。睡眠剤は、特に、医師の指示を守って飲んで下さい。
狭心症発作用剤:主に、ニトログリセリンという錠剤が使われています。狭心症の発作の時に、1〜2錠を、舌の下で溶かします。飲んではいけません。効果は1〜2分後に現れ、約5分で最高になります。

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Q4 薬を水なしで飲んではいけないの?
A4 できればコップ一杯位、少なくてもコップ半分の水またはぬるま湯で飲んで下さい。薬を飲むときに水で飲むのは、薬を飲みやすくするためと、薬を吸収しやすくするためです。
薬を水なしで飲むと、薬が喉や食道にひっかかって、食道炎や潰瘍を起こすこともあります。特にカプセルはくっつきやすいので、注意が必要です。寝そべって飲むのも薬がひっかかりやすいので、寝ながら薬を飲んではいけません。寝たきりの患者さんに薬を飲ませる時にも、体を起こして飲ませるようにしてあげて下さい。
また薬を水で飲むことにより、薬が溶けて、吸収しやすくなります。水の量が少ないと薬の吸収が低下したり、遅くなったりして、薬の効き目が悪くなることがあります。

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Q5 錠剤を割って飲んだり、カプセルをはずして飲んでも良い?
A5 錠剤やカプセルの中には特別な加工や工夫がしてあるものがあります。そのため、その形のままで飲んでおけば間違いがないことになります。念のため、カプセルはゼラチンでできているので、そのまま飲んでも全く問題ありません。ただし特に加工のしていない裸錠もあります。裸錠は割っても影響はありません。ただ、一般の方は見ただけでは判別ができないかもしれません。半分に割る線(割線)があるものはもちろん割ってかまいません。ただし、割線があるものでも加工(フィルムコートなど)してあるものもあり、割れた部分がかなり苦い薬もあります。
加工には次のようなものがあります。
・糖衣錠:外側を砂糖でくるんだ錠剤
・フィルムコート錠:外側を高分子物質で薄く丈夫な被膜を施した錠剤
以上のものは、苦み、刺激臭をなくし、飲みやすくしたり、湿気、光に対する安定性を向上させます。また、錠剤、カプセル、顆粒剤などには以下のような加工をしたものもあります。
・腸溶性:胃で溶けず、腸で溶ける。胃では分解し、効果を失うものや、胃を荒らしやすい薬から胃を守る。
・持続性:薬が少しずつ徐々に溶け、長い時間効果が出る。
これらの薬では、噛んだり砕いたりすると、腸溶性のものが胃で分解し効果が落ちたり、胃を荒らしたり、持続性のものは短い時間で薬の効果が出たりするので、薬の加工の意味がなくなったり、危険なこともあります。
普通は、わざわざ薬を割ったり、カプセルをはずして飲む方はいないと思いますが、子供や高齢の方などのため、そのようなことが生じる場合には、医師や薬剤師にお話下さい。

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Q6 薬を飲み忘れた。今から飲むか、とばしてしまうか、次回に倍飲むのか?
A6 目安として、飲み忘れに気がついた時が、本来の飲むべき時間より、次回に飲む時間に近い時は、忘れた分はとばして下さい。逆に、飲み忘れに気がついた時が、本来飲むべき時間からあまりたっていなければ、気がついた時点で飲んで下さい。この場合には、その次に飲むまでの間隔が短くなるので、なるべくその次は少し遅めに服用し、あまり短い間隔で服用をしないようにすると安全です。
ただし、痛み止めや、風邪の時の解熱剤、咳止めなどで、症状が改善されていれば、当然飲み忘れたままで大丈夫です。あえて飲む必要はありません。
薬は、飲み忘れてもそれほど神経質にならなくても良いものから、できるだけ飲み忘れをしないようにしなければならないものまであります。飲み忘れをしてはいけない場合は、飲み忘れない注意や工夫が必要な時もあります。
また、薬の効果が服用時間と密接な関係にあるものは、気がついたらその時すぐに飲めば良い、ではいけないものもあります(糖尿病の薬で血糖値に関わる薬など)。疾患や薬によって、一般論で一概にいえない場合もあるので、薬を飲み忘れることがある方は、念のため、そういった場合の対処を、医師や薬剤師にご相談下さい。

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Q7 薬を包装(PTP包装)からはずして飲むこと、という注意を見ましたが、包装のまま飲んでしまうことなんて実際にあるの?
A7 実際にかなりあります。包装からはずして飲むことは知っているのに、うっかり包装のまま飲んでしまっています。文献報告されたものだけでも(これはまさにほんの一部です)、年間20例以上あるようですので、実際の事故はどれだけあるか想像できません。
錠剤、カプセル剤は、PTPという包装に入っているものが多いのですが、PTPとは、Press Through Packageの略で、押して、突き破る、包装、を意味しています。上部が透明で中が見え、底はアルミ箔が貼ってあります。この包装のまま飲んでしまうと、硬くとがっているので、食道、胃などを損傷し、穴をあけたり潰瘍を発生したりすることになります。
製薬会社でも、数年前より申し合わせをして、スリット(包装を切りやすくする薄い切れ目)の変更をしました。切りにくくなって不便に感じた方もいるかもしれませんが、縦と横の両方にはスリットを入れないようにして、包装があまりバラバラにならないようにしました。でもスリットはなくてもハサミで切っておく方もいますし、薬局でお渡しする時に小さな包装になってしまう時もあり、場合によっては同じように飲み込む危険があります。
なぜこのような事故が起こっているのかは、薬の取り出し方がわからなかったという例はなく、何かをやりながらで他のことに気を取られていた、テレビを見ていた、粉薬と一緒に混ぜて飲んだ、あわてていた、ふらふらしながら飲んだ、などが原因としてあるようです。ですから、たかが薬を飲むくらいで、と思わず、油断しないで、集中して、包装からはずしたと確認の上、落ち着いて、薬を飲んで下さいね。

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Q8 赤ちゃんに薬を飲ませる良い方法は?
A8 まず、ミルクに薬を混ぜて飲ませるのは避けて下さい。ミルクに薬を混ぜるとミルクの味が悪くなり、赤ちゃんがミルクを嫌いになるためです。粉薬なら、おちょこやスプーンなどに薬をとり、水やぬるま湯を入れ、箸などで溶き、そのまま飲ませ、その後水やぬるま湯を飲ませて下さい。または、薬を水やぬるま湯で練って、指につけて、赤ちゃんの頬の内側や上あごにぬりつけ、その後水やぬるま湯を飲ませて下さい。赤ちゃんが下痢をしていなければ、砂糖などで味付けしてもかまいません。
赤ちゃんには、ドライシロップ、という薬がでることがよくありますが、ドライシロップは水に溶けやすく、または懸濁しやすく、また甘い味がついています。普通は赤ちゃんには水に溶かして飲ませますが、小さな赤ちゃんではない子供の場合は、水に溶かしても、そのまま飲んでも結構です。水に溶かして何日もおくと薬の効果が落ちる場合があるので、何日分もまとめて溶かさないで、できればその都度溶かして飲ませて下さい。
授乳後では、おなかがいっぱいで薬を飲まないときもあります。薬の服用時間が食後30分、となっていても、多くの場合、空腹時や食前に飲ませても良いと思います。

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