埼玉手外科研究所について
私たちは手に怪我をして手を使えなくなった時に日常生活が不便となり、手が生活に如何に重要であるかに気がつきます。このように、手はヒトにとって眼や耳や内臓器官と同様に重要な器官です。今日の高度の文明は手によってもたらされたと言っても過言ではありません。
手は怪我のほか多くの病気、腫瘍、先天性異常があります。私達はこれらについて正しい知識を持ち、正しい治療を受けることが必要です。外傷(怪我)を例にとってみても、初めに適切な治療を受けたか否かによって正常な手の機能、形態を回復することができなくなる可能性があります。手は繊細な構造と機能を持っており、これらについて専門的な知識と技術を有している医師から治療を受けることが大切です。
手外科は整形外科、形成外科、神経外科の三つの要素からなる独立した外科の一部門であります。この三つの分野についての総合的な知識と技術を持つことが手外科医に要求されます。欧米ではもう既に早くから大学や総合病院で独立しているところも多く、また、手外科研究所も開設されています。日本では初めに新潟市に新潟手外科研究所が開設されました。従って当研究所は日本で二番目のものとなります。
手外科専門医あるいは手外科を志す医師の学会である日本手外科学会は昭和32年に設立され、第一回の学会が開催されました。本年で40回を重ね、会員も約3000人を数えるようになりました。この学会では手に関するすべての分野からの演題が発表され、討論が行われます。また、手外科医の国際的な組織である国際手外科学会は4年に1回開催され、日本からも多くの演題が発表されます。
当研究所では種々の手の外傷、腱鞘炎・デュプイトラン拘縮・リウマチ、変形性関節症などの病気、ガングリオン・血管腫などの腫瘍、多指症・合併症などの先天異常等、手に関するすべてを対象として治療を行い、研究を行います。また、治療の進歩に役立つ手外科の基礎的研究を行います。さらに、地域の人々に手外科について正しい知識を普及するために、パンフレットの発行や講演会の開催なども行いたいと考えております。
埼玉手外科研究所 *1
所長 児島忠雄 *2
*1 平成9年3月 医療法人埼玉成恵会病院社員総会において法人付属施設として設置が決定された研究所
*2 東京慈恵会医科大学形成外科教室2代目教授で平成9年3月退任され、現在客員教授:埼玉成恵会病院常勤医師
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